2012年4月24日火曜日

省吾の双極性障害


最近のブログは話題が長く、読みたくもないと思われるでしょうが、私は必死であって、自分の気分障害は何から何まで知り尽くしたい。でなければ一生、この十字架を背負っていくことはできないではないか、と強烈な衝動に駆られている。
自分のための備忘録にして、いつでもどこでも振り返られるようにしたい、との想いがある。

今回もシリーズ第3回目として、「今一度知る双極性障害」の、『大うつ病エピソード』、『「DSM-IV-TR」と「ICD-10」の分類・定義』に続く『躁病エピソード』をまとめておきたい。

今一度、DSM-Ⅳ-TR(※注1)についてピックアップしておこう。

DSM診断ガイドラインによると、双極性障害(Bipolar Disorders)は気分障害と呼ばれる、より広範な診断カテゴリーに入る。精神疾患の性質に関する研究者と臨床かの理解が深まるにつれ、DMS-TRの診断ガイドラインは何度も改定されてきた。各改訂版はその前回の執筆以降収集された各障害に関する新しい科学情報を組み込むことによって改訂されている。
DSM診断ガイドラインは、障害を特徴づける症状リストと、診断を下すにあたってはその症状がどれほどの期間存在することが必要であるかの指針を含めている。

『躁(そう)病エピソード』があると診断するための項目を下表に整理してみた。

(※注1)(米国精神医学会が2000年に発表した「精神疾患の診断・統計マニュアル、DSM-Ⅳ:Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders 4th Edition)

【参考文献】
chapter1:疾患をコントロールする
chapter2:双極性障害の実際
chapter3:自分の経緯を図式化する
chapter4:早期予防システムを発動させる
chapter5:自分自身を強化する
chapter6:薬物療法の効果を最大限に得る
chapter7:「否認」の壁の克服
chapter8:思考の誤りの認識と把握
chapter9:感情的な思考をコントロールする
chapter10:精神的メルトダウンを反転させる
chapter11:改善へ向けた変化

バイポーラー(双極性障害)ワークブック―気分の変動をコントロールする方法
モニカ・ラミレツ・バスコ 野村 総一郎

双極性障害(バイポーラーディスオーダー)による「気持ちの揺らぎ」を抑制する具体的対処法を、認知療法的な手法を用いて、分かりやすく解説。ガイドライン(治療指針)は患者さんへの指導書として治療者が使用でき、障害を持つ患者さん自身が使う自習書としても最適な治療読本。


■双極性障害の症状が以下のような特徴を表すとき臨床的に重要である。
 ・同時期にいっしょに生じる
 ・日常の自己と異なる
 ・特定の出来事や環境によって説明することができない
 ・数日間から数週間にわたってしつこく続く
 ・それが何らかの問題を引き起こし始めている

DSMでは、双極性障害と診断されるためには、アルコール、中毒性の薬物、薬、または一般的な医学的障害が原因で症状を引き起こしたのではない『躁病のエピソード』の経験が少なくとも1回はなくてはならない。

躁病のDSM-Ⅳ-TR基準
1.

異常に、また持続して、高揚した、開放的な、またはイライラした気分の、普段とは明らかに異なる期間が少なくとも1週間続く、もしくはそのために入院が必要となる


首の痛みが飛び出る研削
2.

以下の症状のうち3つないし、それより多く(高揚した気分、または開放的な気分に対し、イライラを伴う場合は4つの症状)が存在する

※イライラを伴う場合は何故、4つの症状が存在が必要かというと、人はうつ状態のときにもイライラとした気分となり、睡眠に支障が出たり、集中出来なくなるため、それらが生じていることが実際の躁病のエピソードであるという臨床かの確信を強める手助けとなるため

3.

肥大した自尊心、または誇大感

※肥大は、正常と見なされる域をこえてしまう
・ふと気がつくと、自分ほど素晴らしく、頭も切れ、創造的で魅力的な人間はほかにいないと考えている
・考えがかつてないほど最高に素晴らしく、欠点など皆無で、ゆくゆくは裕福になるべく運命付けられていると考えている

※誇大感とは、何が現実で何がそうではないかを理解出来ないほどに大きくなった過剰な自信

4.

睡眠の必要性の低下

・普段よりも夜、眠っていなくても、休養した気になる
・睡眠時間は普段の平均より少なくなる
・普段よりもずっtど速く目が覚め、冴えてしまい、眠りに戻ることができない
・(通常7~8時間の睡眠に慣れている人が)合計で4~5時間に減少する(こともある)
・まったく眠れなくなる(人もいる)
・(睡眠時間が減っているにも係わらず)その日一日中うまくやり通せてしまえるほど十分な活力があると感じる
※不眠症の場合、睡眠が減ると疲労感に駆られる
※躁病の場合、数日間寝ずに過ごして初めて睡眠の必要性を感じることもある

5.

普段よりも饒舌になる、あるいは話し続けなくてはというプレッシャーに駆られる

※症状を抱える当人よりも周りの人の目に留まりやすい傾向がある
・早口で話しているとは感じない
・むしろ、ほかの人がいつもよりゆっくりと話しているように感じる
・ふと気づくと、あまりにも早口で話しすぎ、言葉がついてこれなくなっていた、または舌が縺れてしまったということがある
・話し続けなくては、というプレッシャーに駆られていると感じることがある
○あまりにも多く話ししすぎている
○主題が次々と別の主題へ飛んでしまう
○ほかの人が交替で話しをしようとしているときにあなたが人の話に割って入る
※ ○はほかの人たちのコメント

6.

考えの飛躍、または思考が駆け巡っているという主観的経験


hemorroidsと便秘

・(軽症の場合)より多くのことを考え、またはより多くの思考が頭をよぎっていくように感じる
・(軽症の場合)思考は最初のうちは、より洞察力に富んでいる、または創造的であるように、あるいは以前は理解出来なかった物事が本当に理解出来た感覚を与えてくれるように思う
(軽症の場合)進行するにつれ、集中するのを困難に感じることがある
・考えをつなぎ合わせておくことができない
・考えが脈絡もなく次々と消えていってしまうことにフラストレーションを感じる
・他人に自分の考えを理解させるのに苦労することがる
・(最も極端な場合)さまざまな考えがあまりにも速く駆け巡り、超えに出して表現できないように感じる(こともある)・(最も極端な場合)それらの考えは、自分にとって理にかなわないものとなり、もはや創造的とも輝かしいものとも感じられなくなる
・(最も極端な場合)心は攻め立てられ、会話をすることはおろか、夜、眠りに落ちるのさえ難しくなる
・(最も極端な場合)ラジオのスイッチを切るようにそれらの考えを止めてしまいたいと思うが、簡単に止められない

7.

注意力の散漫

※集中、決断、整理、および課題の達成を妨げる、煩わしい症状
・騒音、光、人、または活動といった外的な刺激によって気が散っていると感じる
・考え、記憶、新しい活動に携わりたいという衝動、または更改などの内部的な思考によっても、気持ちが散漫になることがある
※他の人たちは、あなたが何か計画や活動をはじめては最初のことをやり遂げないうちに気持ちがそれ、別のことへと移ってしまっていることに気づくかもしれない
・ずいぶんと動き回っているにもかかわらず、実際には大してやり遂げていない場合もある
※内的・外的な刺激のせいで、自分の焦点は自分がしていることから離れ、新しいことへと向いてしまうため

8.

目標に向けた活動(仕事や学校など社会的に、または性的に、のいずれかで)の増加、または精神運運動性の焦燥

※通常よりも多くの考えが浮かび、活力も充実することから、忙しさにますます拍車がかかり、身体的により活動的になることに多くの人びとが気づく
※以前にうつ病のエピソードを経験した際に日課やそのほかの責任が滞ってしまった人には、躁病の始まりの時点で生じる余分な活力と同期を非常に歓迎する
・もっとやろうという衝動が生じ、それを実行するエネルギーがある
※問題が生じるのは、思考が駆け巡り、気が散っていることによって、自分がやり始めた仕事をやり遂げることができなくなったときや、損なわれた判断力が、先々問題を引き起こす恐れのある、または自分の手に 負えなくなってしまう可能性のある行動の仕方につながるとき
・ときには、願望から行動が始まることがある
・ヘアスタイルを変えたい、部屋の模様替えをしたい、または転職したい、といった願望が出る
※仕事を辞めて別のキャリアをスタートせるといった大規模で衝動的な変化であること、新たな問題とストレスを引き起こすこともある


ホメオパシー治療のうつ病

※「精神運動性の焦燥」とは、活動性のもう一つの増加形態を説明するために用いられる用語。これは目標を思考するものではない。過剰な神経エネルギーのようなもの。
・じっと座っているのが困難となり、強いてそうせざるを得ない場合には、不快でイライラすることがある
※落ち着かない感じは、最初、足をコツコツと踏みならす、爪をかじるといった小さな反復動作として現れることもあるが、通常は、行ったり来たりして歩く、身体を揺らす、あるいはこの過剰の神経エネルギーの燃焼を助けるような類への活動へと進展する

9.

結果的に苦痛をもたらす可能性の高い快楽的な活動への過剰な関与

※通常、家族、友人、警官、および医療提供者の関心を引く症状。買いあさりも含む
・経済的に自分の能力を超えた浪費をする
・必要にないものを購入する
・ふと気づくと、これといってもっともな理由もなく同じ品物をいくつも買っている
※スピード運転や、普段はしないような路上での危険な行為をする。この症状がとりうる別の形の形態
・スピード違反のチケットを切られる
・逮捕される
・事故を起こす(可能性がある)
・お酒を飲み過ぎたり、違法薬を使用することがある
・通常よりも性的に活発になる
自分の性格からは考えられないような性的活動に携わることもある

10.

混合エピソードではない

※混合性エピソードというのは、数時間または数日間の間に、うつ病と躁病のいずれかが交互に現れるか、あるいはうつ病と躁病の症状が同時期に現れるもの
これは過活動や焦燥に似ており、ネガティブな思考とイライラを伴う
混合性エピソードは躁病エピソードとは別のものだが、症状が重複することから、躁病エピソードと容易に間違われることがある
たとえば、鬱病と躁病の間でめまぐるしく入れ替わるタイプの混合性エピソードを患って、臨床家がうつ状態ではなく数時間の躁の状態をみた場合、誤って躁病と診断される可能性がある

この基準は、診断を徹底し、混合性エピソードを呈している可能性に警戒するよう、臨床家に注意を促すために含まれている。< /p>

11.

症状が原因で機能が損なわれる、または入院が必要となる

<軽躁病>
※軽躁病は躁病ほど重篤ではない状態をいう
(「軽・・・」というのは「それほどではない」または「下回る」という意味)
・軽躁病エピソードは、すでに説明した症状のほとんどを引き起こす
・この状態の際には、ほとんどの人がまだ自分が経験しつつある変化を完全に自覚している
・自分の心をよぎっていく切羽詰まった欲望や衝動にしたがって行動することはない

<躁病と軽躁病の違い>
躁病と軽躁病を最も明確に区別するのは、それによって生じる損傷の程度の違い


<躁病と診断される場合>
※通常、躁病と診断されるのは、症状が存在し、それが非常に重篤なために重大な問題を引き起こす場合、
 あるいは安全を確保するために入院が必要となる場合
これらの問題には、
・無差別な浪費がもとで重大な負債を負う
・人間関係あるいは健康に問題を及ぼす性的に無分別な行動をする
・事故を導く無謀な運転をする
・家出をして、自分の責任を顧みないといったことがある
・(対照的に軽躁エピソードの最中には、躁病についてあげられた症状が現れるうえに)さらに逃亡、お金の浪費、あるいは浮気の願望が生じることがあるが、しかしコントロールを逸することはない。そのような行動に移すこともない。

<躁病の症� �が入院を必要とするほど重篤な場合>
・ひどく病んできて自分自身の力だけでは薬を服用できない
・自殺の危険がある
・障害が重く自分自身の基本的な必要を処理できない
・不眠の結果、体調を崩す
・食べることを忘れ栄養失調になる
・非常にイライラしやすく、他人に危害を与えるといって脅す
・以前に躁病の経験がある人なら、自宅で自分一人でやっていけない、眠り誘う薬が必要
・頭が冴えず、自分の服装について管理できない
・自分が何か愚かなこと、あるいは危険なことをして自分自身や他人に危害を及ぼしてしまいそうだと気付く
※このような場合、患者が自主的に入院を要請することもあるが、病状の重篤さを認識し、助けを呼ぶのは、家族や友人であることの方が多い

12.

症状が、一般身体疾患、薬物乱用、あるいは薬が原因よるものではない

※躁病の症状が認められるものの、それらが医学的問題、薬、または薬物乱用が原因によって引き起こされたものである場合、いわゆる一般身体疾患による気分障害、もしくは薬物乱用による気分障害と診断される。これは新の躁病エピソードとはみなされない。躁病になったのが今回だけならば、双極性障害という診断は当てはまらない。しかしながら、人生のある時点で新の躁病エピソードを経験し、また別の時点で一般的身体疾患によって躁病エピソードを経験するということは珍しくはない。このようなケースでは、診断は双極性障害と下される。しかし一般的身体疾患を解消するための治療も行われ、躁病の症状の治療だけとい� �わけではない。

<躁病様の症状を引き起こす可能性がある身体疾患>
・ハンチントン病
・多発性硬化症
・脳卒中
・ビタミンの欠乏
・甲状腺機能亢進症
・感染
・いくつかの癌といった変性神経疾患を含む

<躁病様の症状を引き起こす可能性がある薬物乱用>
・アルコール
・アンフェタミン
・コカイン
・幻覚薬
・吸入薬
・オピオイド
・鎮静薬
・睡眠薬
・抗不安薬

<躁病様の症状を引き起こす可能性がある薬>
・あらゆるタイプの抗うつ薬
・コーチコステロイド
・アナボリックステロイド
・抗パーキンソン薬
・いくつかの充血緩和薬

私の躁病は「双極Ⅱ型障害」(Bipolar Ⅱ Disorders)と診断されているが、「軽躁病」であって「躁病」ではない。
これまた、「躁病」の突飛な行動・状況以外のだいたいのものが該当するといってもよいが、「集中力が散漫になる」ことはない。

症状のひとつ、"集中、決断、整理、および課題の達成を妨げる、煩わしい症状"でななく、軽躁になると、集中、決断、整理、課題の達成は著しく効果的になると感じている。

(2011/11/30 20:24)



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